比婆牛

比婆牛 紹介

第10野田屋号

旧比婆郡(現在の庄原市)は県の北東部に位置し、たたら製鉄が盛んに行われていたこともあり、和牛の改良に古くから取り組んできました。

中国山地の比和町では、天保年間(約170年前)には岩倉六右衛門により日本最古の蔓の1つである「岩倉蔓」が造成されており、明治初年帝釈村(現東城町)の有実蔓も広く名声を博していました。昭和に入って両蔓の父系を辿ると「第10野田屋」号に収束することがわかり、その息牛をもとに雌系に「岩倉蔓」「有実蔓」の血統を有し、特色を同じくするものを「あづま蔓」として認定しました。
※「つる(蔓)牛」というのは、特定の地方に限定して飼養された、血統の結びつきが強い牛群のこと。

第21深川号

その後、時代の変遷とともに和牛が役牛から肉牛へと転換していく中で、比婆系統に、但馬の固定された系統牛を交配し、「乙社6」号、「9中丸」号といった、発育・体積・資質の美点を兼ね備えた新たな比婆牛が造成されました。また、和牛のオリンピックと呼ばれる全国和牛能力共進会では、第4回(昭和57年)・第5回(昭和62年)大会で2大会連続の全国制覇(日本一)という快挙を成し遂げました。翌年(昭和63年)には、農林水産祭で畜産業界最高の栄誉である天皇杯を受賞し、名実ともに日本一の和牛産地として名声を博しました。


「比婆牛」生産への取組

庄原市では、「比婆牛」の認証開始に伴い、平成26年7月7日に和牛飼養農家や関係機関で組織する「あづま蔓振興会」が設立し、ブランド牛「比婆牛」の振興に向け、系統雌牛群の造成、比婆牛素牛の生産推進などの取り組みを行っています。


岩倉紋について

岩倉紋

この紋は、最古の蔓牛である岩倉蔓をつくりあげた岩倉六右衛門を先祖に持つ、庄原市比和町の岩倉家の蔵紋で、岩倉牛をイメージしたものです。歴史、伝統を色濃く受け継ぐ「比婆牛」の象徴として使用しています。




比婆牛 認証定義(平成30年6月1日現在)

以下の基準を満たす和牛肉を、庄原市が「比婆牛」と認証します。

  • その牛の父、母の父、母の母の父のいずれかが広島県種雄牛であること。
  • 庄原市内で生まれ、広島県内で最終最長期間肥育されたこと。
  • 肉質等級が3等級以上であること。
  • 市が指定した県内のと畜場でと畜された黒毛和種の去勢牛または未経産牛であること。
  • 庄原市長が発行した「比婆牛素牛認定書」を有していること。

比婆牛格付要件

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